Seunghoon Choi

給料だけでは金持ちになれない。複利で増える資産のつくり方

有望な分野で働いても、給料だけをもらっていたら、その分野が伸びても自分の資産は一緒に増えない。複利で増える資産は、労働ではなく所有から始まる。

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夕暮れの海で、波の力を推進力に変えて乗りこなすサーファー

自分が働いていない時間にも価値を維持したり高めたりする資産はあるが、損失の可能性もあわせて考える必要がある。

給料は大切です。今日を生きていけるようにしてくれて、暮らしが崩れないように支えてくれます。でも、給料だけで金持ちになるのは難しい。自分が働いた時間の分しか入ってこないからです。

問題は、給料が少ないことだけにあるのではありません。給料は、自分が止まれば一緒に止まります。だからある時点からは、働いて稼いだお金を、自分の代わりに働き続ける資産に変えていく必要があります。資産といっても、不動産や株だけを指すのではありません。自分が書いた文章、コード、製品、ブランド、データ、著作権も資産になり得ます。大事なのは、自分が働き続けなくても残って、お金とチャンスを生んでくれるかどうかです。

再投資できる資産は複利の効果を得られる場合がある

給料は毎月新しく稼がないといけません。先月一生懸命働いたからといって、今月の給料がひとりでに増えるわけではない。だから給料は、安定はしていても、複利で増えるのは難しい。資産は一度積み上がると、次の成長が楽になります。お金が利益を生み、文章で読者が増え、製品でユーザーが増え、ブランドがあれば信頼を得やすくなる。自分が毎回いちから取り組み直さなくても、積み上がったものがあるおかげで次の結果を出しやすくなる。だから金持ちになるゲームは、より長く働くゲームではありません。給料を資産に変えて、その資産がまた次の資産を生むようにしないといけない。

伸びる分野で働いても、自分の資産が一緒に増えるとは限らない

AI、バイオ、プラットフォーム、金融のように、これから大きくなる分野は確かにあります。でも、その中で働いているからといって、その成長分が自動的に自分の資産になるわけではない。伸びる分野で働くことと、その一部を所有することは違います。会社が大きくなっても、自分の契約書に書かれているのが給料だけなら、自分が受け取るお金は給料で終わります。会社の価値が上がる分だけ、自分の資産の価値が上がるわけではない。その差を持っていくのは、株を持っている人です。だから有望な場所を探すだけでは足りません。そこで自分が何を持っているかのほうが、もっと大事です。給料だけを受け取るのか、それとも株や著作権や製品のように、自分の名義で残る資産を持っているのか。

給料は使うお金ではなく、資産に変える材料だ

給料は、使ってしまえば生活費になり、残せば資産の種になります。全部消費してしまえば、来月もまたいちから稼がないといけない。だから大事なのは、給料をいくら稼ぐかだけではなく、どれだけ残して、何に変えるかです。

最初の方法は、生活費と緊急予備資金を考慮し、無理のない範囲で給料の一部を残すことです。株式、インデックスファンド、事業の持分、製品、コンテンツでは、損失の可能性と現金化の条件が異なります。自分の状況と許容できる損失を確認し、長期で保有できる資産を選ぶ必要があります。

給料だけでは金持ちになれない。複利で増える資産のつくり方

お金より先に残すべきものは、次の機会を得たときに見せられる成果物だ。

複利で増える資産の選び方

資産といっても、どれも同じ資産ではありません。あるものは時間が経っても変わらず、あるものは時間が経つほど大きくなりやすい。良い資産は、時間が経つほど成長が楽になります。ユーザーが増えると新しいユーザーも増えやすくなり、データがたまると製品が良くなり、文章があると検索でも見つかり信頼も得やすくなり、ブランドがあると次のチャンスも得やすくなる。積み上がったものが次の成長を助ける仕組みがないといけません。

逆に悪い資産は、毎回いちから働き直さないといけない。一度売って終わりです。毎回新しく働かないといけないし、積み上がったものが次の成長を助けてくれない。こういうものは、見た目は資産のようでも、実際は労働に近い。だから資産を見るときは、この問いを立てるべきです。時間が経つにつれて自分を働かせなくしていき、次の結果を楽にしてくれるか。

働いた結果を、消えない資産として残すべきだ

最初から大きなお金を回したり、会社をつくったりする必要はありません。今やっている仕事の中で、消えない成果物を残せばいい。それが積み上がれば、後でお金とチャンスを生む資産になります。自分のやる仕事には、どれも資産に変える方法があります。文章を書けば記録として残し、コードを書けばツールにし、研究をすればデータと論文として残し、話がうまければ講義やコンテンツとして残す。仕事ができる人は、自分の手順をテンプレートとして残せます。仕事の結果が残らないといけない。自分の名で残り、また使われ、また売れ、次のチャンスにつながれば、それは資産です。働いて終わりではなく、働いた成果が自分を助け続けないといけません。

「あとで」と先延ばしすると、複利も遅れて始まる

「あとでやる」は、今は動かなくていいという言い訳になりやすい言葉です。でも資産は、遅く始めるほど不利になります。複利は、時間が経って初めて大きく効いてくるからです。最初から大きな資産をつくる必要はありません。毎月少しずつ所有権を買い、毎週少しずつ残る成果物をつくればいい。方向は単純です。消費で消える割合を減らし、残って増える割合を増やすこと。複利は、最初は目立ちません。でも時間が経つと、一方は稼いだお金が毎月消え、もう一方は少しずつ積み上がった資産がひとりでに増えていく。長い時間が経てば、その小さな差が大きくなります。

結局、働いて稼ぎ、稼いで資産を所有すべきだ

一生懸命働くことは必要です。給料も必要です。でもそこで終われば、自分の人生はずっと自分の時間に縛られます。自分が働かないとお金が入らず、自分が止まればお金も止まる。

だから給料は目的地ではありません。給料で暮らしを守り、残ったお金と時間を所有権に変える。自分が直接働かなくても残っていて、時間が経つにつれてもっと多くのチャンスを呼ぶ資産をつくらないといけません。給料は必要だけれど、給料だけでは足りない。稼いで使って終わりなら、ずっとその場のままです。稼いで残し、残して所有し、所有がまた資産を生むようにしないといけません。